令和6年7月12日(金)に公開された第11回 あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師及び柔道整復師等の広告に関する検討会(資料)について、以下のツイートをしました。
広告検討会の資料に目を通して、個人的に気になったのは以下の2点。
- SNSアカウントは広告の対象にになる可能性
- 無免許者の広告
上記と合わせて、個人的に思ったことをまとめてみました。
✅個人的に思ったこと
- SNSアカウントも広告の対象に?
- フォロワーの多いアカウントから規制されていく?
- 医師アカウントも規制される?
- HPBやエキテンなどのポータルサイトもNGでは?
- Googleマップ(MEO)もNGかも?
- 規制すべきは虚偽の広告・誇大広告では?
- 頼りは口コミ投稿?
- PPC広告はどうなるの?
✅記事に目を通す前に
この記事は、2024年7月14日時点の情報です。
かなり端折って書いているため、情報の過不足があったらスイマセン。
記事の内容はあくまでも考察ですが、意見があればSNSで投稿してください。ただの批判は、全力でスルーしますが 笑
それでは、本編へどうぞ。
✅記事を書いた人
ケニー(鍼灸師&柔道整復師)
Twitterアカウント:ケニー@kenji_2nd
2019年6月に鍼灸整骨院を開業するものの6ヶ月で挫折。その後、独学でライティング&マーケティングを学び、2021年7月より治療院専門のホームページ制作を開始。kindle書籍『柔整、あはき学生が卒業前に知らなきゃ損する33の現実』『ひとり治療院むけ~廃業の足音が聞こえる15の真実~』の著者。
※無料相談や制作依頼時のメールでは、素顔を公開しています。
【広告規制について】今後を考察してみる【SNSアカウントは全滅?】
- SNSアカウントも広告の対象に?
- フォロワーの多いアカウントから規制されていく?
- 医師アカウントも規制される?
- HPBやエキテンなどのポータルサイトもNGでは?
- Googleマップ(MEO)もNGかも?
SNSアカウントも広告の対象に?
治療院の名称などが確認できるアカウントの発信は、広告扱いになる可能性がありそうです。
以下は資料より引用。
イ SNSでの書き込み等
SNS での書き込み等については、公開範囲が限られていないものと、公
開範囲が限られているものがある。
公開範囲が限られていない場合には、公開時から一般人が認識可能な
状態であることから、本指針第Ⅱの1に掲げた①から③までのいずれの
要件も満たす場合には、広告として取り扱うこと。
✅本指針第Ⅱの1に掲げた①から③について
1 広告の定義
~中略~
① 施術者又は施術所が、自ら又は第三者をして利用者を自らの施術所に誘
引する意図があること 【誘引性】
② 施術者の氏名又は施術所の名称が特定可能であること 【特定性】
③ 一般人が認知できる状態にあること 【認知性】
つまり、SNSの投稿で
- 誘引性
- 特定性
- 認知性
のうち1つでも当てはまった場合は、広告として扱われるようです。
治療院業界の足かせにしかならない「規制」しか考えられない、お偉いさんたちの思考がよくわかりません。
フォロワーの多いアカウントから規制されていく?
✅万垢の鍼灸師アカウント(敬称略)
久保和也│押上クボ鍼灸院
すきさん
shirayuki ✱ 鍼灸の専門家
久保和也│押上クボ鍼灸院については、個人名・屋号を出したアカウント名のため
- 特定性
- 認知性
があてはまることから、広告扱いとなりそうです。
すきさん・shirayuki ✱ 鍼灸の専門家については、個人名・屋号を出していないのでセーフでは?
と思いましたが、アカウントのプロフに自院のリットリンクや公式LINEアカウントを掲載しているため、資料にあるブログ記事の取り扱いを踏まえると広告扱いされる可能性もありそうです。
以下、資料より引用。
(2) 広告に該当しないウェブサイト等の取り扱いについて
~中略~
2 本項目の対象
本項目は、インターネット上の施術所等の情報全般を対象とするものであ
ること。
また、本指針は、原則として、当該施術所等に勤務する者等が個人で開設
する、いわゆるブログ等の内容を対象とするものではないが、当該施術所等
のウェブサイト等のリンクやバナーが張られているなど、当該施術所等のウ
ェブサイト等と一体的に運営されている場合等には、本指針の内容を踏まえ、
利用者を不当に誘引することがないよう十分に配慮すべきであること。
いっぽうで、プロフなどにあるリンクは「見た人の意志でタップ(クリック)」する必要があるため、誘因性に当てはまるかといわれると疑問です。
医師アカウントも規制される?
柔整・あはきが規制の対象となるなら、
医師アカウントも規制の対象にならなければおかしい
と考えています。
医師アカウントから、
- 個人名
- 勤務している・開業している医療機関の名称
がわかるケースもありますからね。
免許のグレードによって、発信活動の規制あり・なしが決まるのは、いろいろと矛盾いしていますからね。
HPBやエキテンなどのポータルサイトもNGでは?
個人名や治療院の屋号をふくめたSNSアカウントが広告としてあつかわれるなら、HPBやエキテンなどのポータルサイトも対象にならなければおかしいですよね?
- SNS→治療院のアカウントで登録
- HPBなど→治療院のアカウントで登録
なので。
HPBやエキテンなどのポータルサイトを例外扱いにするなら、明確な理由を打ち出してほしところですが……
超絶個人的な意見ですが「HPB・エキテン・EPARKあたりもっと規制されるべき」と思っています 笑
Googleマップ(MEO)もNGかも?
Googleマップに登録そのものは問題ありませんが、アカウント内の
- 写真
- 投稿
などは広告扱いになる可能性もあるかと。
媒体の性質がちがうだけで、SNSアカウントとおなじような使い方ができてしまいますからね。
無免許者(PT整体などふくむ)の発信も対象に?
免許持ち以上に問題がおおい(気がする)無免許施術者の発信内容についても「規制を厳しくする」といった話がでています。
しかし、資料には「関係団体等による自主的な取組を促すもの」と書かれていることから、規制が厳しくなったとしても、無免許で施術・治療行為をしている人たちが広告規制を守るとは思えません。
ほとんどの人が予想していると思いますが 笑
以下は、資料より引用。
Ⅶ.無資格者の行為に関する広告について
1 基本的な考え方
これまで、消費者庁に対し、国家資格を有していない者による手技で発生
した事故の情報が多く寄せられてきた。
平成 24年8月2日に独立行政法人国民生活センターが公表した資料では、
施術所を利用したきっかけ等について、家族や知人の紹介が最も多かった
が、情報誌や雑誌広告、チラシ等を見て選択したという相談も多く、また、
当該広告には、適応症の広告や、身体症状・疾病に効果があると受け取られ
るような広告など消費者に誤認や過度な期待を与えるおそれがある広告や、
あん摩マッサージ指圧以外の施術所において、「マッサージ」という語句を
用いた広告等がみられ、消費者に誤認を与えるおそれがあると指摘されて
いる。
現在においても、無資格者の行為に係る不適切広告等の情報等が寄せら
れていることから、あはき、柔整の他に無資格者の行為の広告の適切な在り
方について、本指針に定めることとしたものである。
具体的には、利用者にとって有用な情報源の一つとなっている広告の性
格等も踏まえつつ、利用者保護の観点から、不当に誘引する虚偽又は誇大な
内容等の広告に掲載すべきでない事項を示すこととした。
~中略~
2 本項目の対象
無資格者の行為に関する広告として、本項目の対象となるのは、本指針第
Ⅱの4(1)と同様とし、関係団体等による自主的な取組を促すものである。
いつも思うのですが「無免許施術はリラクゼーションのみOK」にするなど取り締まりを強化すれば、8割くらいの問題は解決するはずなんですけどね……
規制すべきは虚偽の広告・誇大広告では?
現在、柔整・あはき法における広告で掲載OKな情報は、
- 名称
- 問い合わせ先
- 駐車場の有無
- 訪問施術の有無
など、なんのあたりさわりもない基本的な情報のみとされています。
いっぽうで、HPを中心としたネット環境では、広告の対象外となっているため、虚偽の広告・誇大広告があふれかえっています。
- 地域NO.1
- 口コミNO.1
- 改善率〇〇%
など(このへんはカワイイものかも?)
とはいえ、虚偽の広告・誇大広告は、景品表示法でアウトなので、通報すれば取り締まられる可能性大ですが。
✅景品表示法違反の具体例について
頼りは口コミ投稿?
利益提供などがない投稿であれば、問題ないとされています。
✅具体的なNG例
- 口コミ割引
- 高評価(星5つ)の強要
など。
いずれにしても、口コミ投稿をお願いする機会は増えそうですね。
口コミ投稿の基本的な方については、以下のnoteもご確認ください。
PPC広告はどうなるの?
この辺りは、おそらく合法的な抜け道?があると考えています。
(ユーザーにとっては、ちょっと面倒ですが……)
とはいえ、ほとんどの治療院は無視するはず。大手グループ院を中心に、見せしめ的な取り締まりが必要かと。
「規制」ではなく「ルール」をつくれ
治療院業界(もっといえば医療広告ガイドラインも)の広告にかかわる現状は、ルールというよりも「規制」であり足かせです。
広告については時代に合わせて、
「〇〇な発信はOK🙆♂️」
「▲▲な発信はNG🙅♂️」
と変化していくべきですよね。
「事なかれ主義」な昭和の思考で止まっている人たちが上にいる間は、何も変わらないと思いますが 笑
そもそも、規制すべきは無免許者の
「骨盤のゆがみが~」
や、健康被害が出る可能性が高い
「塩ですべて解決」
などの発信です。
このあたりを放置したまま、免許持ちだけに規制をかけていては、誰も納得しないはず。
治療院業界における広告の現状を例えるなら、
- 運転免許を持っていない人が車を運転して事故をおこたら無罪
- 運転免許を持っている人が事故を起こしたら法で裁かれる
ような現状ですからね(実際は、どちらも法で裁かれますよ)
まずは、無免許施術者の発信に規制をかけてもらいましょう。
免許の種類・有無に関係なく、モラルのない人が一定数いるのも事実ですが。
まとめ
広告検討会の資料に目を通して、個人的に気になったのは以下の2点。
- SNSアカウントは広告の対象にになる可能性
- 無免許者の広告
上記と合わせて、個人的に思ったことをまとめてみました。
✅個人的に思ったこと
- SNSアカウントも広告の対象に?
- フォロワーの多いアカウントから規制されていく?
- 医師アカウントも規制される?
- HPBやエキテンなどのポータルサイトもNGでは?
- Googleマップ(MEO)もNGかも?
- 規制すべきは虚偽の広告・誇大広告では?
- 頼りは口コミ投稿?
- PPC広告はどうなるの?
記事の内容について、意見があればSNSで投稿してください。ただの批判は、全力でスルーしますが 笑
✅記事を書いた人
ケニー(鍼灸師&柔道整復師)
Twitterアカウント:ケニー@kenji_2nd
2019年6月に鍼灸整骨院を開業するものの6ヶ月で挫折。その後、独学でライティング&マーケティングを学び、2021年7月より治療院専門のホームページ制作を開始。kindle書籍『柔整、あはき学生が卒業前に知らなきゃ損する33の現実』『ひとり治療院むけ~廃業の足音が聞こえる15の真実~』の著者。
※無料相談や制作依頼時のメールでは、素顔を公開しています。